
グレイ・ロバート(静虎)サイトへようこそ
このサイトでは、翻訳、執筆、瞑想、そして古武道に関する私の活動を紹介しています。これらすべての中心にあるのは、「無心」という心のあり方です。思考から離れ、落ち着いて集中したその状態の中で、自分の中にある自由さと一体感への道を開いていきます。
翻訳や記事を読みに来てくださった方も、瞑想に興味がある方も、武道のトレーニングに関心がある方も、何かあなたの道のヒントになるものが見つかれば嬉しいです。
そして、道場の猫「ルナちゃん」も、「今この瞬間にいる」達人として、そっと皆さんを見守っています。
プロフィール

グレイ・R・ロバートは、アメリカ合衆国出身。2001年に武道と瞑想の修行のために来日しました。以来20年以上にわたり、古武道の鍛錬を続けると同時に、修験道、真言宗、禅などさまざまな瞑想の実践法を探求してきました。
自然館(じねんかん)での実戦古武道において五段・免許皆伝の資格を持ち、現在は茨城県つくば市の覚王寺にて禅の修行を継続中です。
また、翻訳者・ライターとしても活動しており、間中雲水(まなかうんすい)著『覚醒無心』など複数の書籍を英訳。日本の月刊誌『秘伝』にて、武道や瞑想に関する日英バイリンガル記事を定期的に寄稿しています。
対照的ともいえるこれらの伝統の奥にある共通点を見出し、それらの哲学を日常生活に活かす実践的な方法を伝えることに力を入れています。
執筆活動
翻訳

『覚醒無心』
間中雲水著/グレイ・R・ロバート 訳
50年以上にわたり古武道を修行してきた間中雲水氏が、古典的な武道に共通する「無心」の真理をより深く理解するため、筑波大学で研究生として学んだ成果をまとめた一冊です。原文の日本語に加え、柳生宗矩や宮本武蔵などの武士たちが学んだ古典文献の解説、無心状態の科学的効果を裏付ける初の研究成果も掲載されています。

『あがりを食い止める方法/
End of Anxiety』
間中雲水 著/ロバート・R・グレイ 訳
日本の武士道と現代のスポーツ心理学を融合し、プレッシャー下でも落ち着きを保つための具体的な方法を紹介。マインドフルネス、自律訓練法、覚醒無心などの実践が不安を軽減し、冷静な心を育てることを示します。
雑誌記事掲載:月刊秘伝

2024年11月号
寺から道場へ―侍と武道における禅の影響

2024年4月号
押尾川旭(元関脇・豪風)インタビュー

2023年5月号
実戦古武道自然館館長・間中雲水インタビュー
BudoJapan(秘伝の記事の英語版)
フィクション

『42 Stories Anthology: Book of 42²』
(英語版のみ)
東京に住むホームレスの吸血鬼を描いた42語のマイクロフィクション作品を寄稿
瞑想

現在開発中の瞑想コース:
瞑想は、個人的なの経験だけでなく、今では科学でもそのよさがわかってきています。昔からの実践者たちが知っていたことと同じです。私にとって、瞑想は本当に一番大切なスキルだと思っています。でも、どんなスキルでも、自然にできるようになるには時間と正しい練習が必要です。
基本がしっかりしていないと、うまくいかずにあきらめてしまったりすることもあります。だからこのコースを作っています。いろいろなスタイルを試しながら、しっかりとした基本を作っていけるように。そうすることで、自分に合ったやり方が見つかり、瞑想がもたらす深い落ち着きや軽さ、心の自由さを感じてもらえたらと思っています。
今、このコースの最初のバージョンを作っているところです。それを試してくれる少人数の方を探しています。もし早めのトライアルグループに興味があれば、感想やご意見をいただけるととてもありがたいです。ご連絡先を送っていただければ、こちらからご連絡させていただきます。
このコースは、瞑想がはじめての方にも、すでに経験のある方にも向けた内容です。
「ほかのスタイルも試してみたい」「自分にしっくりくる方法がまだ見つかっていない」そんな方におすすめです。いくつかの伝統的な瞑想法を実際に体験しながら、あなたに合ったスタイルを見つけていきましょう。同時に、どの瞑想にも共通する大切な基本スキルも、しっかりと身につけていきます。
いろいろな瞑想法を学んできて感じたのは、「これが正解!」という一つのやり方はない、ということです。呼吸法が合う人もいれば、イメージを使った瞑想や、ムドラやマントラ、禅、動きを取り入れた瞑想の方がしっくりくる人もいます。このコースでは、そうしたさまざまなスタイルを実際に体験しながら、自分に合う方法を見つけていきます。
大事なのは、「自分にとって効果がある方法」を見つけて、それを使って心の中のおしゃべりを手放し、いつでも落ち着いた、クリアな状態に入れるようにしていくことです。
私の瞑想との出会いは、小学生の頃。武道のクラスの最後に短い瞑想をする時間があったのがきっかけでした。大学では古武道と出会い、その中に深く根づいている古い瞑想の教えにも強く惹かれました。それがきっかけで、2001年に本格的に学ぶために日本へ移り住みました。
それ以来20年以上にわたり、禅、真言密教、修験道などの瞑想を学びながら、古武道の修行も続けています。また、日本の『秘伝』という武道雑誌で、瞑想や武道についての記事も書いています。
不動道場(Fudo Dojo)

自然館東京支部・不動道場
自然館不動道場は、間中雲水が創設した実戦古武道自然館の東京支部です。20年以上にわたり間中先生のもとで修行を続け、五段・免許皆伝を授与されたグレイ・ロバートが指導を行っています。現在通常クラスはありませんが、個人レッスン(対面/オンライン)に対応しています。




実戦古武道自然館
実戦古武道自然館は、武道名「雲水」として知られる間中先生によって、1996年に設立されました。この団体の目的は、古武道を自由に、そして制限なく学べる場を提供することです。雲水先生は、50年以上にわたり日本の伝統武道の修行と指導を続けてきました。
自然館では、以下のような多様な古武道の武器術・技術を学ぶことができます:
・体術
・秘剣術(剣術)
・槍術
・薙刀術
・鉄扇術
・十手術
・鎖分銅術
・短刀術
・棒術、半棒術、杖術 など



自然館の道場は、アメリカ、カナダ、メキシコ、ヨーロッパ、オーストラリア、そして日本など、世界各地にあります。すべての指導者は、本部から認定を受けた三段以上の有段者です。
不動心について

不動道場の名前は、「不動心」という考え方に由来しています。不動心とは、仏教の明王「不動明王」にちなんだ言葉です。不動明王は、迷妄を断ち切り、人々を悟りへ導く力を象徴しています。
密教では、不動心は「宇宙の動かない究極の真理」、つまり宇宙の根本的な真実を表しています。武道では、その意味が少し変わって、戦いの中で動じない冷静さと平常心を意味するようになりました。それは、命の危険に直面しても冷静さを保てる武士の精神状態を表しています。
ですから不動心とは、冷たさや頑固さ、感情を閉ざすことを意味するのではありません。むしろ「不動」とは、恐れやプレシャーの中でも心の落ち着きを保つ内面の強さを指示しています。

上の書道作品には、二つの部分があります。左側には「不動心」、右側には「不動道場」と書かれています。これは、「不動道場」の「不動」が、不動心の精神を指していることを表しています。
今日では、不動心という考え方は、仏教や武道の枠を超えて広がっています。たとえば、プロ野球の元スター選手・松井秀喜氏は、『不動心』という本を著し、プロスポーツの過酷なプレッシャーの中でも集中力を保つことの大切さについて語っています。オリンピックの体操選手やフィギュアスケーターのようなアスリートたちも、転倒やミスがあっても動じずに演技を続けるという、同じような精神状態を持っているのだと思います。
武道においても、不動心は欠かせません。心が恐怖や怒りに支配されていると、最高の技は出せません。心が澄み、落ち着き、研ぎ澄まされているときにこそ、自分の持つ力が最大限に発揮されるのです。
そして、不動心は道場の外でも同じように重要です。人生には、私たちの忍耐や集中力を試すような出来事が絶えず起こります。ですが、間中雲水先生が私に教えてくれたのは、
「武道を学ぶことで最も役に立つのは、心を鍛え、不動心を養うことです。」
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